40代になってくると、プロ野球をただ「勝った」「負けた」で見られなくなってくる。
子どもの頃、テレビにかじりついて見ていた西武ライオンズは、常勝チームだった。
辻、秋山、清原、デストラーデ、石毛、伊東…。何度も何度も日本一になり、西武ドーム(当時は西武球場)には、たくさんの夢が詰まっていた。
大人になり、家庭を持ち、仕事や生活に追われながらも、やっぱりライオンズの試合は今も気になる。
でも、去年の西武は本当に厳しかった。
得点力不足、連敗、91敗という数字。スタメンを見ても、「誰が打つのか」と不安になる日が多かった。
それでも、なぜかテレビをつけてしまう。スマホで速報を追ってしまう。
勝てない日が続いても、「なんでだよ」と思いながら、試合終了まで目が離せなかった。
そして、そんな中で、ひときわ目を引いた選手がいる。
それが、西川愛也選手だった。
苦しんだ時間、試される気持ち
西川愛也選手の名前を意識するようになったのは、ここ数年。
若手として期待されながらも、なかなか結果が出ず、2023年には62打席連続ノーヒットという厳しい時期を経験した。
その期間、何度も何度も打席に立ち続ける姿を見ていた。
外野に鋭いライナーを飛ばしたかと思えば、運悪く野手の正面を突いて凡退になる。内容は悪くないのに、ヒットにならない。そんな日が続く。
そのたびに、悔しい気持ちと、それでも試合に出続ける強さに、胸を打たれていた。
正直、数字だけ見れば「打てない選手」だったかもしれない。
でも、そうじゃない。「一生懸命な姿」は、成績以上に胸に響くものがある。
どれだけ打てなくても、守備では常に全力。センターでの強肩、落下点への素早い入り方、きっちりとした中継プレー。守備では何度もチームを救っていた。
そんな姿を見ていると、「結果が出なくても、自分にできることをやりきる」という気持ちが伝わってきた。
今、少しずつ前に進んでいる
2025年シーズン、そんな西川選手が1番バッターとして定着しつつある。
バントや進塁打で流れを作り、粘って四球を選び、チャンスを広げる。数字に表れにくい貢献をコツコツ積み重ねている。
まだ打率や本塁打で目立つ選手ではないけれど、1番に彼の名前があると、なんだか「今日はいい試合が見られそう」と思える。
若手の台頭にワクワクしつつも、これまでの苦しみを知っているファンとしては、今の活躍が本当に嬉しい。
「苦労して、乗り越えた選手」が活躍すると、なんとも言えない感動がある。
応援したくなる理由──背中を押したくなる存在
なぜ自分は、西川愛也選手をこんなにも応援したくなるのだろう。
ヒットを打ったらもちろん嬉しい。でも、ただ成績だけを見て喜んでいるわけじゃない。
むしろ、打てないとき、苦しんでいるときこそ、目が離せなくなっていた気がする。
それはきっと、自分自身とどこか重なるからだ。
40代にもなると、人生はもう「うまくいくことばかりじゃない」と知っている。
仕事も、家庭も、毎日が全力投球。でも思ったように結果が出なかったり、誰にも評価されない日だってある。何をしてもうまくいかない期間があって、心が折れそうになることもある。
そんな中で、西川選手の「打てない期間」を見ていると、自分自身が試されているような気がした。
それでも、彼は打席に立ち続けた。やめなかった。どんなときも、前を向いていた。その姿勢に、「まだがんばれる」と、こっちが励まされた。
選手としての技術や将来性以上に、「人として応援したくなる」。
それが、西川愛也という選手の最大の魅力なのだと思う。
これからも、そっと背中を押したい
どんなに打撃が好調な時でも、また壁にぶつかる時が来るかもしれない。チームも、西川選手も、まだまだ発展途上だと思う。
だけど、だからこそ応援したいと思う。
ただ勝っているチームを応援するんじゃない。自分の人生と同じように、うまくいかない時期も越えて、少しずつ前に進んでいく姿を見たいから。
若い選手が成長していく姿に、自分自身の希望を重ねられる。それって、すごく贅沢なことだと思う。
スタンドにはなかなか足を運べない。テレビやスマホ越しでしか見られないけれど、応援の気持ちは、どこにいたって変わらない。
今日もまた、速報を確認する。
「1番・センター、西川」──その名前を見つけると、なんだか少し元気が出る。
これからもずっと、そんなふうにそっと背中を押したくなる選手でいてほしい。
いや、きっとそうでいてくれると信じてます。
西川愛也選手、応援しています。
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