最近、テレビ朝日のニュースで「黒字なのになぜ?若年層も対象に」という記事を目にしました。
▼出典:テレビ朝日|ANNnews
大企業であっても、業績が悪化していなくても、40代・50代の中高年社員が「対象」になるという現実。
まさに、令和の働き方が大きく変わってきていることを感じます。
「黒字なのにリストラ」——この言葉に、違和感を覚えた方も多いのではないでしょうか。
かつてはリストラといえば赤字の会社がやむなく人員整理をするものでした。
しかし今、時代は大きく変わっています。企業が黒字でも、大規模なリストラを断行することが珍しくなくなってきたのです。
なぜこんなことが起きているのか。そして、40代・50代の私たちは、どう備えていけばいいのでしょうか?
■なぜ黒字でもリストラするのか?
最近話題になった報道によると、大手企業が業績好調にもかかわらず、45歳以上を中心に「希望退職」を募るケースが増えています。その理由は、以下のように分析されています:
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人件費の圧縮
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若返り・新陳代謝を図るため
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中高年の再配置や育成にかかるコストの削減
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AIやデジタル化により、必要なスキルが変化している
つまり、黒字でも「未来に投資するために、今の人員構成を変える」という考え方なのです。
■40〜50代の転職は簡単ではない
ただ、こうしたリストラの対象になりやすいのは、むしろ人生の折り返しを過ぎた世代です。
まだまだ住宅ローンや子供の学費が重くのしかかる40代・50代が、「明日から無職」となる厳しさは計り知れません。
さらに問題なのは、この世代の転職が非常に厳しいという現実です。
📊 40代・50代の転職市場の現状
1. 転職希望者の増加と競争の激化
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転職サービス「doda」によると、2023年度のミドルシニア(40代・50代)の新規登録数は2019年度比で約140%増加しています。パーソルキャリア
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特に団塊ジュニア世代(1971年〜1974年生まれ)の転職活動が活発化しており、役職定年や定年後の再雇用による給与の減少などへの不安が背景にあります。 パーソルキャリア
2. 年齢による転職率の低下
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厚生労働省の「令和3年雇用動向調査結果の概況」によれば、年齢階級別の転職入職率は「50~54歳」の男性で4.6%、女性で8.5%、「55~59歳」の男性で5.2%となっており、若年層に比べて低い水準です。 日経キャリア
3. 求職者数と求人数のミスマッチ
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ハローワーク新宿のデータによると、45−54歳の有効求人数は全体の約3分の1程度に下がっており、特に事務職では求人数そのものが激減しています。 キャリアのその先へー Webメディア I am(アイアム)
スキルやキャリアがあっても、年齢の壁は思った以上に高く、「年収ダウンは当たり前」「非正規しかない」という話も多く聞きます。
■副業禁止の会社なら、なおさらキツい
ここで大きな問題になるのが、副業を禁止している企業の存在です。
「副業は会社にバレるからやらない」 「うちは副業禁止だから、そういうのは無理」
と、忠実にルールを守ってきた人ほど、会社からリストラされると収入源が完全に絶たれます。
会社が副業を禁止するなら、そのぶん終身雇用を守ってくれるのか? 残念ながら、そんな保証はもうどこにもありません。
■副業=すぐ食べていける、わけではない
では、副業さえすれば安心かというと、そんなに甘くもありません。
ブログ、ポイ活、動画投稿、せどり、アフィリエイト……。 最近は副業の選択肢が広がりましたが、「最初の1円」を稼ぐのが一番難しいのが現実です。
副業で月1万円を安定して稼ぐまでに、半年~1年かかるケースも珍しくありません。
正直、私もブログを始めて約4カ月経ちますが、初期費用を稼ぐことすら、まだ実現していません。
副業で生活費をまかなえるほど稼ぐには相当な時間と労力が必要です。
■収入は心もとないけど、それでも「やる意味」はある
私自身、まだ副業で食べていけるほどの収入はありません。 でも、少しずつブログを書いたり、SNSで発信したり、ポイ活や節約術を試してみたり……。
地味な活動かもしれませんが、
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「会社以外に稼ぐ手段がある」という心の余裕
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スキルや知識の蓄積
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小さな成果から得られる自信
これらは確実に、自分の「資産」になっていると感じます。
たとえ今は月数百円でも、5年後には月数万円になるかもしれない。 それは、何もしなかった人には決して得られない結果です。
■企業に依存しない「生き方」を考える
時代は変わりました。もう、「会社がなんとかしてくれる」「会社を信じていれば安心」という考え方では生き残れません。
大企業でも黒字リストラがある。副業禁止でも、生活は守ってもらえない。定年まで勤め上げることすら難しい。
だからこそ、
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節約と投資
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小さな副業
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人とのつながりや情報収集
など、少しずつ“自分で立つ力”を育てていくことが何よりのリスクヘッジになると思うのです。
■まとめ:令和の働き方は「会社+α」で考える
黒字リストラ、副業禁止、副業で食べていけない——。
どれも現実的で、耳が痛い話ばかりかもしれません。 でも、だからといって動かないでいると、「突然のリストラ→収入ゼロ→家計崩壊」という最悪のシナリオが現実になってしまうかもしれません。
副業で稼げなくてもいい。まずは“できること”から始める。
小さな準備こそが、大きな保険になる。
それが、令和の働き方で生き抜くための一歩だと私は思います。