投資と節約で頑張るアラフォーパパ

40代平凡サラリーマンの奮闘

節約の1年。そして、少しずつ見えてきたもの。

節約の1年。そして、少しずつ見えてきたもの。

この1年間は、ただただ「節約」という言葉にしがみついていました。
200万円を失った衝撃は、しばらく抜けませんでした。

前回の記事はこちら。

 

スマホに残る送金画面のスクリーンショットや、あのとき“送金ボタン”を押した自分の指の感触を思い出すたび、胸が締めつけられるような気持ちになります。

それでも、借金をしてまで損したわけではありません。
だからこそ、「今あるお金で立て直すしかない」と思い、この1年間はできることを少しずつ始めました。

旅行も控え、せいぜい都内をぶらぶら散歩するくらい。
ぐるっとパス」で美術館を巡る新しい発見もありましたが、食事はチェーン店で一番安いメニューを選び、カフェもコンビニのコーヒーで済ませる日々。
それでも、外の空気を吸って歩くだけで、少し心が軽くなる日もありました。

お金を使わない分、考える時間が増えました。
「これから、どう生きていこう」「お金と、どう付き合っていこう」
そんなことばかり考えて、図書館で投資やライフプランの本を何冊も読みました。

でも結局、どの本にも共通して書かれていたのは、
“短期間でお金を増やそうとするほど、リスクは高くなる”ということ。

焦っても、ろくなことはない。
そう気づいてからは、小説を読む時間が増えました。
登場人物の人生に触れることで、少しずつ心がやわらいでいくような感覚がありました。
40代後半だからこそ、共感できることも増えた気がします。

投資との向き合い方を変えた

FXも見直しました。
以前は「トラリピ」でユーロ/円やドル/カナダ、豪ドル/NZを運用していました。
この方法は、含み損を抱えながらコツコツと利確していくスタイル。
一見安定しているようで、トレンドが外れると一気に苦しくなります。

円安が長く続いた中で、もう自分の資金ではリスクが大きすぎると感じ、撤退しました。

今はメキシコペソだけを取引対象にし、しかもノーポジション。
焦って取り返そうとはせず、上値を追いかけるのではなく、相場を「眺める」くらいの距離感がちょうどいい。
そんな穏やかな関係でFXと向き合っています。

その分、NISAでの投資に力を入れました。
非課税枠を活用しないのはもったいないし、“ゆるやかに増やす”という考え方が、今の自分に合っている気がします。
高配当株や株主優待のある企業を少しずつ買い増ししながら、日々の生活の中に「ちょっとした楽しみ」を見つける。
そんなスタンスで続けています。

少しずつ、形になってきた

まだまだ食事券がもらえるような銘柄を持っているわけではありません。
1株でも隠れ優待で美術館のチケットがもらえる丸紅や三菱商事保有しながら、「いつか100株にしたいな」と思い続けてきました。

そして最近、ようやく100株にできた銘柄があります。
それが、キリンホールディングスヤマハ発動機です。

ビールが好きな私にとって、キリンはやっぱりうれしい銘柄。
ヤマハ発動機は優待内容も魅力的で、「株ってこうやって生活を少し楽しくできるものなんだ」と実感できました。

今は、丸善CHIホールディングス極楽湯の優待にも興味があります。
本を読むのが好きなので、ジュンク堂の優待があればきっと嬉しい。

極楽湯は、優待をもらうには3月末・9月末に3回連続で名簿に載る必要があるそうです。
配当は無配ですが、内容を考えれば悪くない。
趣味の散歩で疲れたあとに温泉に立ち寄る──
そんな“生活の延長にあるご褒美”を楽しむのもいいなと思います。

権利を取るにはおよそ48,000円ほど。
100株で4枚の入浴券がもらえるそうです。

「無理のない範囲で楽しめる投資」って、きっとこういうことなんだと思います。

お金と心を、少しずつ整える

46歳。もうアラフィフと呼ばれる年齢です。
大きな失敗をしている場合ではありません。

でも、生活の中に小さな楽しみを見つけるという意味では、この1年はとても学びの多い時間でした。

もしあのままずるずるとパチスロに通い続けていたら——
きっと、今みたいに本を読んだり、株主優待のことを調べたりしていなかったと思う。

そう考えると、あのタイミングでやめられたのは、
「もうこのままの人生ではだめだよ」と神様にそっと肩をたたかれたような気がします。

お金を失って、自分を責めて、
それでもまた立ち上がっていくために──
節約や投資を通して、心の整理をしてきたような気がします。

あのときの絶望を、少しずつ「糧」に変えていく。
この年齢になってようやく、「取り返す」よりも「整える」ことの大切さに気づきました。

焦らず、楽しみながら。
今の私は、その言葉をかみしめています。