「収入を優先すべきか、それともやりたいことを優先すべきか?」

- ■ 高収入を得ている人が感じている「別の悩み」
- ■ やりたいことを求めて、収入が減っても動き出した人たち
- ■ 私はそのどちらでもない。じゃあどうすればいいのか?
- ■ 中間地点にいる私たちが、これからできる選択
- ■ 収入とやりたいこと、どちらが正解でもない
- ■ 最後に
40代になると、この問いが急に現実味を帯びてくる。
就職氷河期世代である私たちは、新卒時代に「選ぶ」余裕がほとんどなかった。
まずは働ける場所に就職し、気がつけば20年近くが経っていた——そんな人も多いはずだ。
その一方で、会社では高収入を得てポジションも安定している人がいる。
逆に、収入が下がるのを承知で、自分の「やりたいこと」へ舵を切った人もいる。
“第二の人生を自分で選び直した人” というべきだろう。
そして私は、そのどちらでもない。
会社に所属しているものの出世を目指すタイプではなく、かといって“やりたいことで食べていく”ほどの突出したスキルもない。
まさに中間地点。曖昧な場所に立ちながら、これからどう生きていけばいいのか、ぼんやりと考えることが増えた。
■ 高収入を得ている人が感じている「別の悩み」
高収入=最適解、ではない。
それは40代になってから気づいたことだ。
年収が高い人ほど、責任も時間も大きく奪われていく。
家に帰るのは23時過ぎ、休日もメールが鳴り続ける。
そんな生活を10年続けた結果、「このままでいいのか?」と揺らぐ人もいる。
一方で、高収入だからこその悩みもある。

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ポジションを維持しなければいけないプレッシャー
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“辞めたくても辞められない”キャリアの重さ
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下がる収入の恐怖で身動きが取れなくなる
特に住宅ローンや教育費を抱えている世代は、選択肢が狭くなる。
本当はもっと自由になりたいのに、自由に動けない。
高収入は確かに心の安心をもたらすけれど、
それが“幸せの証明”になるわけではない。
40代になると、そうした微妙なズレも見えてくる。
■ やりたいことを求めて、収入が減っても動き出した人たち
一方、勇気を持ってセカンドキャリアへ進んだ人たちもいる。
地方へ移住してカフェを始めた人、資格を活かして独立した人、会社員を続けながら副業を育てている人。
彼らの共通点は、「人生の残り時間」を意識したことだ。
40代は、キャリアの折り返し地点。
あと20年・30年働くとなった時、
「やりたいことをやらずに終わるのは嫌だ」という気持ちが強くなる。
もちろん収入は落ちる。
でも彼らには、“やりたいことに時間を使えている”という満足感がある。
ただし、ここにも現実がある。
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好きなことだけで食べていける人はごく一部
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思っていたより時間が自由にならない
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不安定さが精神的な負担になる
結局、“どちらを選んでも悩みは存在する”ということだ。
■ 私はそのどちらでもない。じゃあどうすればいいのか?
私は、高収入でもなければ、やりたいことで稼げる特技もない。
この中途半端さに、長い間コンプレックスを抱えていた。
だけど最近になって、考え方が少し変わってきた。

人生は「二択」ではない。
収入か、やりたいことか。
そのどちらでもなくていい。
この気づきは、私にとって小さな救いだった。
“高収入”でも“やりたいことで食べていける人”でもない人のほうが実は多い。
むしろその中間で揺れている人が、40代にはたくさんいる。
中途半端こそが「普通」なのだ。
■ 中間地点にいる私たちが、これからできる選択
では、中間地点にいる私たちにできることは何だろうか。
私は次の3つが大切だと思っている。
① 収入は“最低限の安心”を確保するために必要
収入がすべてではないけれど、
収入が「ある程度安定している」ことで、心が落ち着くのも事実。
だから、無理に転職したり、リスクの高い働き方を選ぶ必要はない。
まずは今の収入をベースにしながら、未来の不安を減らしていくことが大切だ。
後悔するのは「収入を減らしたから」ではなく、
「準備せずに収入を減らしたこと」だから。
② “好き”を今すぐ仕事にしなくていい
やりたいことがあったとしても、
それをすぐに仕事にしなくていい。
むしろ、好きなことは副業や週末の活動として育てるほうが続く。
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ブログを書く
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料理を発信する
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図書館巡りの記録を残す
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投資の勉強をシェアする
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地域の活動に参加する
これらは小さな一歩だけど、
人生の満足度はこういう“少しのやりたいこと”で意外と上がる。
40代からは、「小さな好き」を重ねるほうが幸せになりやすい。
③ 自分の軸をゆっくり育てる
キャリアは、何歳からでも修正できる。
でもそのためには、「自分が何に価値を感じるか」を知る必要がある。
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安心
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自由
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お金
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家族との時間
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挑戦
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学び
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健康
40代は、この軸をつくる時期だと思う。
軸が決まれば、“収入”と“やりたいこと”のバランスも、自分なりに決められる。
誰かと比べる時代は終わり。
これからは、「自分の満足度」を中心に選んでいい。
■ 収入とやりたいこと、どちらが正解でもない
結局、収入とやりたいことのどちらを優先すべきか——
その答えは、「自分の人生のフェーズによる」。
20代は勢いで挑戦できる。
30代はキャリアの安定を求める。
40代は、人生のバランスを見直す。
50代は体力と生活の質を考える。
その時々で、優先すべきものは変わっていい。
40代の今、私は中間地点にいる。
でも、それが悪いことだとは思わない。
むしろ“悩める余白がある”ということだ。
収入を守りつつ、やりたいことを少しずつ広げる。
この“ゆるいハイブリッド型”こそ、私の選ぶ生き方なのかもしれない。
■ 最後に
就職氷河期世代の私たちは、
キャリアで「選べなかった世代」かもしれない。
でも40代になった今、
ようやく“自分で選び直せる”フェーズに入ったのだと思う。
収入を優先してもいい。
やりたいことを優先してもいい。
そのどちらでもない道を歩いてもいい。
大事なのは、
誰かの正解ではなく、
自分が納得できる選択を積み重ねること。
その結果、小さくても幸福だと思える瞬間が増えれば、
もうそれで十分なのだ。