
毎日、会社と家の往復。
朝起きて、仕事へ行く。
仕事が終われば家に帰る。
ご飯を食べて、寝る。
そして、また次の日。
そんな毎日を、当たり前のように繰り返してきた。
子どもが小さい頃は、それでもよかった。
学校のこと。
部活のこと。
進学のこと。
家族で過ごす休日。
子どもが成長していくことが、いつの間にか自分の生活の中心になっていた。
でも、子どもは大きくなった。
高校生になり、大学生になり、親と一緒に過ごす時間も少なくなってきた。
そして、ふと思う。
子どもたちが家を出たあと、夫婦2人になったら、僕たちはどうなるんだろう。
僕には、これといった趣味がない。
特別な特技もない。
休日にひとりで出かけたり、本を読んだり、好きなものを食べたり。
それなりに楽しみはあるけれど、
「これが生きがいです」
と言えるようなものはない。
だから余計に、夫婦2人だけの生活を想像すると、不安になる。
そんな中で、妻から言われた。
「子供が大きくなったら、離婚したい。」
今すぐではない。
5年後くらいだろう。
それが、かえって不思議な感覚だった。
5年もある。
でも、5年しかない。
5年後、僕は52歳。
子どもたちは、もうそれぞれ自分の人生を歩いているだろう。
まだ5年もある。
だからこそ、これからの5年間をどう過ごすのかを考えてしまう。
夫婦関係をもう一度見つめ直すこともできる。
自分自身の生活を変えることもできる。
新しい趣味を見つけることだってできる。
今まで仕事と家の往復だった人生を、少し変えてみることもできる。
でも、人生には「5年後にどうなるか」を完全に決めることなんてできない。
夫婦の気持ちも変わるかもしれない。
自分の気持ちも変わるかもしれない。
何かをきっかけに、また一緒にいたいと思える日が来るかもしれない。
逆に、本当に別々の人生を歩くことになるかもしれない。
今はまだ、答えが出ない。
ただひとつ思うのは、
5年後に後悔しないように生きたい。
「もっと自分の人生を楽しめばよかった」
「もっと話をすればよかった」
「何も考えずに時間を過ごしてしまった」
そんな後悔だけはしたくない。
毎日、会社と家を往復する。
そんな普通の生活も、もしかしたら永遠ではないのかもしれない。
だからこれからの5年間。
少しずつ、自分の人生について考えてみようと思う。
5年後、僕は離婚しているのだろうか。
それとも、
「いろいろあったけど、今も一緒にいるな」
と笑っているのだろうか。
今はまだ、分からない。
でも、5年という時間をただ待つのではなく、
これからの人生を、自分でも少しずつ選んでいきたい。
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